Hadoop製品の2つのエディションはなぜ用意されているのか
EMCでは、Greenplum HDについて、2つのエディションを用意している。1つはCommunity Editionで、こちらはApache Hadoopをベースしたもので、それに一部だけEMCが機能を追加している。サポートは基本的にはコミュニティベースで、ライセンスもサポートも無償で利用できる。企業での本番利用を考え、別途有償でのサポートも用意されている。Community Editionは、いままでHadoopを利用したことのない企業をターゲットとしたものだ。まずは無料で利用してもらい、Hadoopの良さを実感してもらいたいとのこと。また、開発用に利用することも可能だ。
もう1つがEnterprise Editionで、こちらは前述したさまざまなEMC独自の拡張がなされたHadoop製品だ。そして、さらにこのEnterprise Editionをあらかじめハードウェアに搭載したアプライアンス製品の提供も行う。これならば、面倒なセットアップ作業、チューニング作業なしに、すぐにHadoopの高性能を利用できる。EMCではまずはCommunity EditionでHadoopの価値を実証し、さらなる活用を考えたならEnterprise Editionやアプライアンス製品への移行を促す。両者は完全互換なので、移行のための手間はない。

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谷川 耕一(タニカワ コウイチ)
EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...
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